2つ同時に作業をこなすことができなくなる

「あれ、何するんだっけ?」が増える

時間がないときに、すばやく食事の支度をしようとして、片方でフライパンを熱しながら、片方でサラダを仕込んだりなど、複数のことを同時にこなすことがあります。

 

慣れている人なら基本的にはそつなくこなすことができますが、それでも失敗してうっかり焦がしてしまったりすることはあるでしょう。いろいろ同時にすすめようとして、片方でミスをしてしまうことはあります。

 

これが単なる不注意ならまだいいのです。しかし認知症が現れ始めると、頻繁にミスを犯すようになります。実は、これがアルツハイマー型認知症の代表的な初期症状の一つなのです。

 

こういったことは台所だけではありません。用事を思い出して別の部屋に向かったけど、そこについたら何をするのか忘れてしまった。仕方ないので元いた場所に戻ると、何をしたかったのか思い出す。

 

これも、「用事」と「別の場所に行く」という二つのことが同時にできない症状なのです。

 

脳は複数のことをこなす際に、優先度を決めています。優先度に従って行動することで効率よく作業を進めることができるからです。脳は実は一つ一つ作業をこなすのが得意なのであり、いろいろなことを同時に進めると疲労してしまうのです。正常な脳ならそれでもまだたまにミスする程度ですが、認知症のサインが出てくるとひんぱんに失敗するようになります。

 

40〜50代になってくると、脳の活動低下がはじまります。そうなると同時並行の作業の優先度が決められなくなり、そうこうしているうちに片方を忘れてしまうというわけです。